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機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアとは

内視鏡などの検査で明らかな異常がみられない場合、「機能性ディスペプシア」診断されることがあります。
この病気は、胃がんや胃潰瘍などのように目に見える病変がないにもかかわらず、胃痛、胃もたれ、吐き気、お腹の張り、食欲不振といった症状が長く続くことが特徴です。
日本ではおよそ10〜20%の人にみられると報告されており、決して珍しい病気ではありません。
かつて「神経性胃炎」「胃弱」「慢性胃炎」と呼ばれていた症状の多くが、現在ではこの機能性ディスペプシアに含まれると考えられています。
この病気の概念が広く認識されるようになってからは、生活習慣の見直しや薬による治療法も進歩し、症状の改善が期待できるようになっています。以前は「神経性だから仕方ない」と諦められていた症状でも、適切な治療によって軽快する例が増えています。

機能性ディスペプシアの検査

症状だけでは機能性ディスペプシアと診断できません。
潰瘍や癌といった器質的疾患がないことを、内視鏡検査、腹部X線検査、超音波検査、血液検査、ピロリ菌検査などで確認する必要があります。
上腹部の症状といっても、下痢、血便などを伴う場合、大腸疾患を除外するために大腸内視鏡検査を行うこともあります。
検査内容の詳細については、下記リンクよりご覧いただけます。

胃カメラ検査について

機能性ディスペプシアの症状

機能性ディスペプシア(Functional Dyspepsia:FD) は、
上腹部(みぞおちのあたり)に痛みや不快感などの症状があるにもかかわらず、内視鏡検査などで潰瘍や癌などの器質的疾患が認められない状態を指します。
代表的な症状は以下のようなものです。

  • 胃の痛み
  • みぞおちの痛み
  • 食後の膨満感(胃もたれ)
  • 早期飽満感(少し食べただけで満腹になる)
  • 吐き気
  • 食欲不振
  • 胸やけ

これらの症状が6か月以上前からみられ、3か月以上続いている場合に、FDと診断されます。なお、「排便によって症状が改善する」「排便回数と関連する」などの症状は、過敏性腸症候群(IBS) の特徴であり、FDとは異なります。

機能性ディスペプシアの診断と治療

機能性ディスペプシアの診断には、採血、胃内視鏡検査、腹部超音波検査などを行い、潰瘍や癌などの器質的疾患がないことを確認することが重要です。症状によっては、大腸内視鏡検査を行うこともあります。
治療は、生活習慣の改善とお薬の両面から行います。
生活習慣の改善としては、十分な睡眠、規則正しい生活、ストレスをためないことが基本です。
食事は1日3回規則正しく、暴飲暴食を避け、ゆっくりよく噛んで食べましょう。脂っこい料理や香辛料の多い食事、甘いお菓子、たばこ、アルコールは胃の働きを悪化させることがあるため、控えめにするのが望ましいです。
薬物療法では、胃の動きを整える薬や胃酸の分泌を抑える薬を使用します。
精神的な要因が強い場合には、心療内科と連携して治療を行うこともあります。
この疾患と混同されやすいのが、腹痛や下痢などを伴う過敏性腸症候群(IBS)や、胃酸の逆流で食道がただれる逆流性食道炎です。それぞれの詳細は別ページをご覧ください。