伴野内科クリニック
 
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  がんは死亡原因の一位となっています。その中でも大腸がんは、罹患率・死亡率ともに増加しているがんのひとつです。2004年から女性のがん死亡者数は大腸がんが一位になっています。米国や英国では、大腸がんの罹患率・死亡率も減少しはじめているのに増加を続け、数年後には男女ともに大腸がんは、がん患者数の一位になると予測されています。
これは時代とともに生活習慣、特に食習慣が変化していることが原因と考えられています。生活習慣の改善と検診は大腸がんの予防に大切ですが、検診受診者が少ないのが現実です。大腸がんは比較的に進行が遅く、早期に発見されればほぼ 100%治すことのできるがんで、がんの中で最も質の良いがんなのです。
検診・健診を積極的に受けることが重要です。大腸がん検診で大腸がんでの死亡率を下げることができると証明されています。
 
 

食生活が昔と比べて肉類、卵、乳製品など、脂肪分や動物性たんぱく質の摂取が多いものへと変化したことも要因といわれています。腸内の調子を調えたり掃除をしたりする役目を果す食物繊維などの摂取量が減少していることが影響しています。便が腸内に長時間とどまり、それだけ腸内の粘膜に発がん物質などが接する時間も長くなってしまうからです。
また、アルコール飲料の習慣的飲み過ぎも大腸がんの原因の一つと考えられています。

 
  大腸がんは、直腸S状部、S状結腸、上行結腸、下行結腸、
盲腸に発生します。最も多く発生するのは直腸とS状結腸で、
次いで上行結腸に数多く発生します。
 
 

早期には症状はほとんどありません。
進行すると、以下のようなさまざまな症状が現れますが、便通異常や排便時の出血で異常に気付くことが多いようです。血便は直腸がんやS状結腸がんの症状として非常に頻度の高い重要なもので、血液と粘液が混じっていることもあります。初期は目に見えないわずかな出血があり、最近では便に混じった微量の血液を検出する便潜血検査(*)によって見つかることも多くなっています。

血便は、痔の症状に似ていますので要注意です。血便が続くようなら、勝手に判断せずに検査を受けてください。

 
 

大腸がんの治療には大きくわけて、内視鏡的治療、腹腔鏡を含む外科治療、化学療法などがあります。
がんの種類や進行程度(下図)などに合わせた治療を行います。
リンパ節転移の可能性がほとんどない粘膜下層にとどいていない2cm以下の腫瘍は内視鏡的粘膜切除術を、粘膜下層に達している早期がんは、腹腔鏡手術を行うことが一般的ですが、早期がんでも開腹手術を行うこともあります。進行がんでは、開腹して腸管切除が基本となります。

 
 

穀類や豆類など植物繊維が多く含まれる食事を摂っていると大腸がんになりにくいという報告もあります。緑黄色野菜にも大腸がんの危険度を下げる効果があるといわれています。 アルコール飲料の習慣的飲み過ぎを避け、繊維の多い食生活、適度な運動など規則正しい生活習慣を心がけることが予防となります。

大腸がんは、早期に発見することができればかなりの確率で完治が望める病気です。大腸がんの危険年齢に差し掛かる40歳になったら、年に1回は便潜血検査(*)による検診を受けておくと安心です。(初期の血便は目に見えないことが多いです。)
また、大腸内視鏡検査、注腸検査(バリウムを使用するレントゲン検査)は大腸がんの検査としてたいへん有効です。 検査などについてお電話、受付にてお問い合わせください。
便を2回採取し、便の中に血が混じっていないか確認します。
連続して2回採便する事により検出率が上がります。