胃は胃液を分泌して、口から入ってきた食べ物と混ぜ合わせ、食べ物をドロドロに溶かす働きをしてい ます(消化)。この胃液は強い酸(塩酸)と消化酵素(ペプシン)を含んでおり、食べ物だけでなく胃自体をも侵食してしまう力があります。しかし、胃の粘膜には胃液の攻撃に対する防御機構(*)が備わっており、この防御機構と胃液の攻撃との均衡が保たれている限り、胃が侵食されることはありません。逆にいうと、潰瘍はこの均衡が崩れて胃液が粘膜を侵食したときに生じます。
*胃粘膜はアルカリ性の粘液も分泌して表面を被い、胃液の攻撃(消化作用)を防いでいます。
心身の安静が大切です。仕事を休むなどしてストレスを減らし、食事・薬を規則正しくとります。放置すると、潰瘍が深く、治りにくくなり、出血したり、孔があいてしまうことがあるからです。個人差はありますが活動期は2〜3週間です。
潰瘍自体が小さく浅くなり、周囲の腫れがひいてきます。この時期には、腹痛などの症状はほぼ治っていますが、ストレスがかかるなどするとすぐに悪化、再発します。処方されている薬を勝手にやめてはいけません。